「好きだ…カイジさん、あんただけが…」
部屋の隅で、あの日あの人に告げた言葉を呟いた。
独り誰もいない部屋に響いた言葉は虚しく漂って消えた。
少なくともあの日だけは、この言葉があの人の耳へ届いていた。
ただ、その言葉があの人の心に届くことはなくて、
次の日からあの人はバイトにも来なくなって
連絡も途絶えた。
俺から逃げるようにして消えていった。何も残さず。
ただ俺に痛みだけ残して。
バイトはすぐに辞めた。
あの人が居ないそこには意味が無く、ただ続けていても虚しさが募るだけだった。
あの人が居なくなって
何を食べても味がしなくて
何を見ても色がなくて
何をしても笑えなくなった
膝を抱いた腕がカタカタと震える。
あの仏頂面が好きだった。
あの泣き顔が好きだった。
あの笑顔が好きだった。
あの人を思い出すだけで、胸は締め付けられるように痛くなる。
涙は枯れてもまだ頬を伝った。
自分はこんなに弱い人間だっただろうか。
「カイジ、さんっ…」
言葉にするとどうしようもなく苦しさが増す。
呼吸の仕方が分からなくなる。心臓が痛くなる。
胸のあたりをギュッと掴んでみても一向に過呼吸が納まらない。
「嫌、だっ……もう、たすけてっ…」
会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい
あいたい。
俺は狂っているのか。
涙でぐしゃぐしゃになった顔を膝に擦りつけて、嗚咽とも呻きともとれない掠れた音を喉が鳴らしていた。
「会いた、い……カイジ…さん、に…会いたいっ…!」
あんたに会えないなら。
あんたの笑顔が見れないなら。
あんたの声が聞けないなら。
すべてが無意味で
すべてがPR
textに融点
何だかなあ。(←
もっと精進せねば。(量書いてるだけじゃ上手くならないのではないかと思い始めた今日この頃ですが)
しかも佐カイを書きたいと思ってた訳なんですが…
一カイが多すぎます。
今のところアカカイが3本で佐カイが2本で一カイが5本…良く分からないのが数本…
シークレットクイーンに関しては鷲頭さまを出すかどうかで悩み始めました。
降ろしたとして代わりが…居ない…のか…
はぁー。そんなこんなで西川の兄貴の曲はやっぱりかっこいいです。
何だかなあ。(←
もっと精進せねば。(量書いてるだけじゃ上手くならないのではないかと思い始めた今日この頃ですが)
しかも佐カイを書きたいと思ってた訳なんですが…
一カイが多すぎます。
今のところアカカイが3本で佐カイが2本で一カイが5本…良く分からないのが数本…
シークレットクイーンに関しては鷲頭さまを出すかどうかで悩み始めました。
降ろしたとして代わりが…居ない…のか…
はぁー。そんなこんなで西川の兄貴の曲はやっぱりかっこいいです。
「カイジさーん」
佐原はレジの周りにくるりと渡されているモールを外しながらカイジに話しかけた。
「あー」
めんどくさそうに返事をするカイジもまた、商品の棚の周りのモールを外している。
二人の居る店内に流れるBGMはもう、昨日までさんざん聞いていたクリスマスソングではない。
「店長がね、期限過ぎたケーキとかは食ってもいいって昨日言ってました。」
「いらねえよ、ンなもん…佐原食え。」
「えー、でも結構量あるんスよ。」
「別に食いきれなきゃ捨てりゃあ良いだろ。」
「またまたー。カイジさん実は甘党なくせに。」
「う、うるせえなっ…!気分じゃねぇんだよ!」
「まぁまぁ。俺カイジさんとケーキ食べたいんスよ。ね、いいでしょカイジさん。」
カイジがレジの方に視線を向けると、笑顔を浮かべる佐原と目が合った。
悪意のない笑みに思わずたじろいでしまう。
…佐原の笑顔は苦手だ。
「…どんぐらいあんだよ。」
目を外して呟く。その言葉に佐原は眼を細めてクックッと笑った。
「やっぱ甘党っすよね?なんだかんだ言って。」
「うるせえっつってんだろ…!量聞いてんだよっ…!」
「えーっと、ピースで50個ですね」
「ご、ごじゅ……」
「25ずつで、仕方ないから甘党なカイジさんに俺から20ピースプレゼントしちゃいます。」
「お、おま…佐原っ……!!」
「じゃーお茶沸かして来ますねー。」
佐原はそのままさっさとバックヤードへ消え、カイジは自分の手に握られたモールの束を一瞥した。
「休憩するか…。」
溜息をついた後、佐原の居るバックヤードへ向かって足を進めた。
すぐにお目にかかるであろう大量のケーキに胸やけを覚えながら。
いや、君ら業務しようよ。